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コラム「経営に役立つ会計」
2011年11月1日
「会社の財産と社員を守るツール」
--経営管理のための内部統制--
CSAJ 監事 公認会計士 山田隆明
◆「経営管理のための内部統制」
内部統制とは、「不正・誤謬」をなくすためのコントロールです。
不正は「故意に行う」ものに対して、誤謬は「故意ではない」ミスをいいます。
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●内部統制の目的は、まず【会社のおカネを守ること】です。
最良の資金調達手段である利益をきちんと上げて、それをしっかりと維持してキャッシュ増加を図っていくのが会社です。
しかし、内部統制が甘いと、キャッシュを守ることができません。
例えば、
・売上代金を横領するケース。
・売上の請求漏れのケース。
いずれも、せっかく上げた売上にもかかわらず、キャッシュ増加まで至っておりません。
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●内部統制のもう一つの重要な目的は、【従業員を犯罪者にさせないこと】です。
内部統制が甘ければ(すなわちバレないと分かっていれば)、人間はついつい会社のおカネや商品に手が伸びてしまうものです。
しかし、横領は犯罪です。
また、横領がまかり通ってしまうような職場環境では、従業員が誠心誠意仕事に打ち込もうとしてもムリでしょう。
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◆制度で決められた内部統制(いわゆるJ-SOX) vs. 経営管理のための内部統制
経営管理のための内部統制は、上述したように会社の財産と従業員を守るためのものです。
これに対して、制度としての内部統制(J-SOX)は、「外部提出用の財務諸表の誤りをなくす」ためのもので、そもそも目的が異なります。
そのため、経営管理のための内部統制は経営管理の一環として「会社が自主的に行うべきもの」なのに対して、J-SOXは強制してしまっています。
そこで強制された側は何とか基準をクリアすることを第一に考えます。
その結果、基準をクリアすることを目的化してしまい、内部統制本来の目的が没却されるという本末転倒を起こしています。
これでは、従業員を犯罪者にしてはならないとする従業員愛が生まれるはずがありません。
スタート前から想定されたとおり、J-SOX導入によってわが国経済は停滞に陥ったと思います。
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■結論
(1)内部統制は「会社の財産と従業員を守るため」の経営管理の一環として企業が自主的に行うものです。
(2)J-SOXは、それとは別目的のもので、経営管理上はむしろ弊害であります。
(注)本コラムの内容は筆者個人の見解に基づいており、当協会の見解を示すものではありません。
筆者略歴
山田 隆明(やまだ たかあき)
山田隆明公認会計士事務所 所長
公認会計士・税理士・ITコーディネータ
URL:http://cpa-yamada.com/category/1304992.html

1959年 名古屋市生まれ。東海高校、慶応義塾大学経済学部卒業。
株式会社インテック(基幹業務パッケージソフトの企画及び販売)、
監査法人(会計監査)を経て、
2003年 山田隆明公認会計士事務所開業、現在に至る。
−−−税務だけでなく、経営者会計<管理会計、経営指導>を。
2009年9月に社団法人コンピュータソフトウェア協会監事に就任。
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