「CEATEC JAPAN 2009」開催報告

平成21年10月6日(火)から10日(土)までの5日間にわたり千葉・幕張メッセにて、情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)、社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)3団体共催による「CEATEC JAPAN 2009」が開催されました。今年で10回目の開催となる「CEATEC JAPAN 2009」は、会期中に台風18号の接近・上陸というアクシデントに見舞われ、8日に予定していた全カンファレンスを中止、展示会場も午後からの会場という予想外の展開となりました。昨年のサブプライム問題に端を発する国内外の厳しい経済事情の影響により出展者数は昨年の804件から590件と減少、台風の影響も考慮すると来場者数も苦戦することが予想されましたが、蓋を開けてみると昨年の196,630名人から約46,000名減の150,302名となりました。

●CEATEC JAPAN 2009 登録来場者数

 
10月6日(火)
7 日(水)
8日(木)
9日(金)
10 日(土)
合 計
登録来場者数
19,608
26,148
10,452
39,792
30,058
126,058
登録プレス数
1,256
421
116
333
137
2,263
出展関係者
5,789
4,836
2,225
4,708
4,423
21,981
合 計
26,653
31,405
12,793
44,833
34,618
150,302

キーノートスピーチ CSAJ和田会長「クラウド時代におけるソフトウェア産業の変革」

開催初日にあたる10月6日、基調講演として和田成史CSAJ会長が講演されました。和田会長は10年サイクルでおこるIT業界のイノベーションに言及、クラウド・SaaSはIT産業に変革を迫る重要な位置づけとし、これはまた米国主導型であったりデータ越境問題などの危険を孕んでいるものの、国内IT産業がグローバル化するチャンスでもあると述べました。クラウドコンピューティングには「ベンダーロックイン」といった特定ベンダーに集中するリスクがあるため、クラウドの標準化が進むとの予想をし、そしてクラウドコンピューティングの時代になっても重要なのはコンテンツ=ソフトウェアであることを強調されました。また、最終的な方向性はお客様が決めることであり、ネットでの顧客満足度の向上したサービスこそが試金石であるとされました。

カンファレンス「ソフトウェア&ソリューションセッション」

カンファレンスは10月7日から10月8日までの2日間、幕張メッセ展示会場に併設されている国際会議場にて開催される予定でしたが、冒頭にも書いたとおり、8日の全セッションは台風のため中止となりました。CSAJは「ソフトウェア&ソリューションセッション」を担当、7日のセッションは「クラウド環境下におけるモバイルのあり方」と「クラウド環境下におけるユーザセキュリティ」をテーマとして組みました。セッションは4セッションあり、「クラウド環境下におけるモバイルのありかた」ではマイクロソフト越川本部長と米インテルのパンカジケディア氏に、「クラウド環境下におけるユーザセキュリティ」ではRSAセキュリティ八束部長、そしてRSAセキュリティ山野社長、トレンドマイクロ黒木ディレクター、CSAJ前川専務理事によるパネルディスカッションを開催しました。すぐれない天候にもかかわらず、多くの聴講者にお集まりいただきました。

今年の傾向や注目点

●今年も主役はTV
「最先端IT・エレクトロニクス総合展」としての様々な顔を持つ「CEATEC」ですが、今年話題となったのがTVの「3D」化でした。その他、機器に対するユーザ・インターフェースの新しい試みが見受けられました。

TVなどのディスプレイだけでなく、撮影機材、PS3などの再生環境についても3D化をアピールするソニー ソニーと同様に早くから3D化に取り組んできたパナソニックはアクティブ式の3Dメガネによるデモを実施 異色のヘテロジニアス型マルチコアCPU「Cell B.E.」で高画質・高機能化を図った東芝の最高級TV
テーブルがPCのディスプレイに早変わりするPLUSのテーブル投影型プロジェクタは原理上、手をかざすと影ができるのが難点 実用域に入ったデジタルサイネージの分野ではPS3を使った安価なシステムでインタラクティブな特殊画像効果を実現 超解像度技術を応用することによりMPEG-2の10倍という高圧縮を実現した日立の「超高圧縮映像符号化技術」
KDDIブースで展示されていた560Mbpsの高速転送が可能となる近接無線転送技術「TrasferJet」のデモ 同じくKDDIブースの1Gbps高速赤外線通信を使ったオプティカル・ワイヤレスUSB 2.0のデモ 国内初のWindows Mobile 6.5を採用した東芝のスマートフォン「TG01」
目の動きを感知するイヤホンで携帯電話を操作するデモ 振った先の端末にメールを送信するという、わかり易い操作感の「投げメール」 日立から参考出品。手などの動きを感知してメニューなどを操作する「ジェスチャーリモコン」

●CSAJ会員企業ブース
CEATECに出展されていた会員企業様をご紹介します。
次世代コンピューティングパビリオンに出展していたインテルと日経BP 同パビリオン内で「moblin.org」関連の展示をしていたミラクル・リナックス 3Dグラフィックエンジンをmoblin用に移植したネットディメンジョン
トレンドマイクロはPCだけではなく家庭用ゲーム機やスマートフォンなどにもアンチウイルスソフトの必要性を訴えている CSAJ主催サマースクールでお世話になった函館市の「はこだてITモール」 「はこだてITモール」内に出展していたマイスターはVisioの平面データを立体化する「VIXAM」等を展示

最後に

今年も多数のご来場・ご出展をいただき、まことにありがとうございました。来年のご来場もお待ちしております。次回「CEATEC JAPAN 2010」は平成22年10月5日(火)〜10月9日(土)、会場は同じく幕張メッセで開催される予定です。