平成14年度事業計画

平成14年4月1日
平成15年3月31日

 

I.基本方針
II.委員会・専門部会・研究会活動
III.日本自転車振興会補助事業
IV.その他の主な協会活動


 

I.基本方針

 

我が国社会は、大きな痛みを伴った構造転換を余儀なくされている。

 膨大にふくれあがってしまった金融制度は、国際競争にさらされる中で、根本からその構造の見直しを迫られている。
 製造業も、同様である。一方で、競争力に優れ、活況を呈する企業があれば、他方ではリストラ待ったなしの企業があふれる。今や、大手・中小という規模を問わず、業種・業態を越えて、すべての産業を巻き込んで、個々に優劣が決せられるという状況である。社会全般も混沌にある。上記産業動向のうねりによる深刻な失業問題。さらに、高齢者問題、年金・医療問題等々。政治に、行政に、解決が求められる課題は山積みされている。

 すべての鍵は、ICT(インフォメーション・コミュニケーション・テクノロジー)が担っている。ICTがもたらす環境改革のスピードはめまぐるしく、産業・経済のあらゆる分野に影響を及ぼしている。
 産業においては、顧客ニーズがすべての主導権を握り、顧客のICTに対する主体性・積極性によって、その企業の生死が決せられようとしている。ベンダーはその情報を共有しつつ、時には競合し、時には手を握って、金融・流通を始めとして、各業界それぞれに、情報化を進展させている。
 社会全体もICTの影響を大きく受けている。e-Japan構想に基づく行政の情報化を始めとして、医療の情報化、教育の情報化等その構造変革は待ったなしである。

 この産業変革、社会変革の鍵を担うICT産業を自らの産業ととらえ、その進展に寄与すべく、いかに、協会活動を進めるか。
 原点は、会員の声である。会員企業が「どのように顧客の要求を受け止め、どのようにビジネスを進めようとしているか、進める上での障害は何か」に、耳を傾け、いかにその声を、協会活動に反映させていくかが、今期の課題である。

 一つには、現在の委員会活動を、いかに会員ニーズに沿った、会員主体のものとしていくことができるかということ。
 協会を「新たなビジネスチャンスづくりの場」として確立し、各委員会を新しいビジネスモデルを構築する場、社会問題を解決する政策提言づくりの場として育んでいくことである。「会員・準会員同士がアライアンスを組んで、特定のビジネスモデルを描きつつ、その情報を、可能な限り、公的なものとしてオープンにしていく」という運営理念を各委員会において徹底したい。
 会員の声に謙虚に耳を傾ける1年であり続けたいと考える。

 二つには、収益事業について。
 協会運営にとって、重要な財源となっているCAD・財務試験、展示会等事業の実施については、従来にもまして、その事業の「社会に対する貢献」を高めていくことである。ここでも事業関係者の声に耳を傾けることが最も重要なこととなる。事業関係当事者のニーズ、ウォンツを取り込めば取り込むほど、その事業は、社会にとって有用なものとなるからである。
 関係者のニーズを可能な限り事業に組み込んでいき、「社会貢献性」を明確にして、これまでの事業をよりよいものに改善していくとともに、新規事業の取り組みにも果敢に挑戦することを今期の課題としたい。


 

II.委員会・専門部会・研究会活動

 

1.政策委員会 (委員長:川島 正夫)

(1)税務小委員会 (小委員長:根岸 邦彦、座長:櫻井 通晴)
・プログラム等準備金制度の存続及び積立率の縮減の加速化を最大限留保するよう政府等に求めるとともに、一方、プログラム等準備金制度に代わる新しいIT産業の優遇税制の検討を行う。
・平成15年度税制改正に関する要望事項の検討を行う。
・税務・会計セミナーの開催。
・IT産業の税務問題に係る重要な審議事項が生じた場合、適宜小委員会を開催し研究・検討を行う。
・会員企業を対象としたWeb上での税務相談の実施に向けて、運営計画等の検討を行う。

(2)ビジネスプランサポート研究会 (主査:豊田 崇克)
・平成14年度は、会員企業及び研究会委員より開催要請等が特になければ、休会する予定。なお、会員企業等より開催の強いニーズ等が寄せられた場合は、研究会委員等と協議の上、開催を検討する。

(3)アライアンスビジネス研究会 (主査:佐藤 義孝)
・会員企業同士の「ビジネスマッチング(お見合い)の場」を提供し、ベンチャー企業が自社のプロダクトやサービス等のプレゼンテーションを、協会理事を中心とした幹事企業に対して行い、ビジネス提携等の結実ができるような支援活動を行う。(年8回)

(4)IT産業構造研究会(主査:浅田 隆治)
・国内IT産業構造の現状認識、及びIT先進国の事例研究などを通して、日本のIT業界が求める人材像を調査研究するとともに、人材の確保、人材教育の充実、ソフトウェアの信頼性・安全性の向上、国際競争力の強化など、ITを取り巻く様々な構造問題を研究し、政府等への政策提言を行うための基盤の確立を目指す。
・英国で標準化が進められている「スキルフレイムワーク(英国)」や、日本の大手企業の一部が構築・導入している「スキルスタンダード」などのキャリアディベロップメントシステムの調査研究を行う。
・人事体系、人事管理について評価の高い会員企業を中心に、求める技術者人材像や人材評価制度などをヒアリング調査するとともに、会員企業の人材が様々なキャリアディベロップメントシステムにおいてどのようなジョブカテゴリやレベルに位置しているのかなどを調査するとともに、当協会会員企業全体における人材の分析を行う。

2.法的保護委員会 (委員長:阿多 親市、委員長代理:平野 高志)

パソコンソフトウェアの知的財産権の権利保護活動、法令改正や判例等に関する情報収集・調査研究・会員企業意見聴取、関係省庁等への提言、関係団体との情報交流などを行う。具体的な研究課題等については、以下の小委員会を設置するとともに、必要に応じてワーキンググループ等を設置して検討を行う。

(1)著作権・契約問題小委員会(小委員長:黒田 健二、座長:二関 辰郎)
著作権(複製権や公衆送信権など)及びソフトウェアに係わる契約問題について研究を行う。具体的には、
・ネットワークに係わる電子契約や電子商取引問題
・技術的保護手段の回避行為問題
・違法コピー問題
などの問題について研究を行う。

(2)特許問題小委員会(小委員長:下島 正、座長:川井 隆)
特許(プログラム特許・ビジネスモデル特許など)・商標等に係わる諸問題について研究を行うとともに、特許法や審査運用指針(審査基準、ガイドライン)の改正を踏まえて重要点の研究を行う。具体的には、
・特許権の間接侵害問題
・ネットワークに係わる特許・商標等の保護範囲及び権利侵害問題
・職務発明に係わる社内規定
などの問題について研究を行う。

(3)その他
以下については、適宜、関係団体等へ協力を行うとともに、必要に応じて、説明会やセミナーなどを開催する。
・違法コピーの摘発活動への協力(ACCS・BSAへの協力)
・デジタル時代の著作権協議会(CCD)への参加
・パソコン3R(リユース・リサイクル・リデュース)に係わる諸問題の情報収集

3.市場調査委員会 (委員長:北沢 昇、委員長代理:松岡 紫郎)

パーソナルコンピュータソフトウェア産業の実態、市場動向に係わる調査研究、市場統計の作成を行う。

(1)日本自転車振興会補助事業を受け、パーソナルコンピュータソフトウェアの市場動向調査を実施し、わが国におけるソフトウェア市場について実態を把握する。

(2)日本自転車振興会補助事業を受け、企業ユーザ・コンシューマユーザの動向・現状・要望を調査し、パッケージソフトウェア市場全体の状況および今後の方向性を推測する。

4.カスタマーサポートサービス委員会(CSSC) (委員長:石川 峰雄)

(1)CSSC運営委員会(運営委員長:石川 峰雄)
   IT業界におけるユーザ支援の活性化及び正常化を図るため、構造的問題解決策の検討、ユーザの動向調査、関連団体と連携などによりカスタマーサポートサービスの変革とその対応策を検討する。また具体的問題解決は小委員会でそれぞれ検討し、CSSC運営委員会はその活動を統括する。

(2)調査小委員会(小委員長:広岡 享)
・サポートビジネス形態の調査

(3)サポート小委員会(小委員長:佐谷 聡太)
・サポートビジネスの変化(「B to B」)による市場把握
・コンシューマ有料サポートの普及促進

(4)教育小委員会(小委員長:宇野 和彦)
・インターネット等を利用した教育(e-Learning/WBT)の普及促進
・ヒューマンリソースマージメントの調査・研究
・各種認定資格の調査・研究(コンピュータ・IT資格ハンドブックの製作)

(5)各種プロジェクトの実施
・ITサービスに関する調査研究

(6)その他
・日本ユースウェア協会(JUA)との提携協力
・先進学習基盤協議会(ALIC)との提携協力
・日本ソフトウェア産業協会(NSA)との提携協力
・PCコンシューマサポート連絡協議会(PC-SOS)との提携協力
・製品サポート・アライアンス(PSA)との提携協力
・ITカスタマーサポートコンソーシアムとの提携協力

5.国際委員会 (委員長:安達 一彦)

当協会に対する海外からのニーズ拡大に伴い、それぞれの地域に対応する小委員会を中心に、海外団体・企業との交流の推進を図る。

(1)北アメリカ小委員会
(2)韓国小委員会
(3)中国小委員会
(4)東南アジア小委員会
(5)ヨーロッパ小委員会
(6)その他の地域
上記の他に、委員会関連活動として、以下の事業等を検討・実施する。
・海外進出に向けての施策(海外進出事例の紹介、Webコンテンツの整理等)
・各国大使館との交流及びセミナーの開催
・海外視察団
・日本貿易振興会(JETRO)との連携による活動
・JETRO「海外出展に関する事業(補助事業)」(米国COMDEXへの出展)
・各国、各団体との交流(韓国産業技術振興協会:KOITAなど)
・AICTO(旧SITO)の活動に対する支援協力
(事務局運営、中間ミーティング、総会など)

6.企画広報委員会 (委員長:平山 哲雄、委員長代理:重松 俊二)

・会員相互の交流と理事、委員会活動の紹介を行う会員交流会を開催する。
・市場トレンドを紹介するセミナーを企画・実施する。

7.総務委員会 (委員長:川島 正夫)

(1)規程小委員会
協会内各種規程等の見直を必要に応じて行う。

(2)会員サービス改善小委員会(小委員長:豊田 崇克)
年会費の見直しを含めた協会運営の改善及び会員へのサービス内容の現状把握と改善を行う。

(3)広報活動ワーキンググループ(仮称)
定期的な記者発表会の企画・実施により、会員企業およびメディア担当者とのコミュニケーションの場を提供する。

8.技術委員会 (委員長:浅田 隆治)

(1)情報セキュリティ研究会(主査:佐藤 憲一)
セキュリティポリシーの策定、個人情報の保護、企業機密情報漏洩防止、コンピュータウイルス対策、不正アクセス対策、認証・暗号の技術動向など、情報セキュリティに係わる様々な問題について研究を行う。平成14年度は、平成13年度に引き続き、ビジネスチャンスの拡大を目的としたセミナー等を企画・実施するワーキンググループを設置して、委員の企業の製品やサービスなどのPRを効果的に行う。

9.認定試験委員会 (委員長:竹原 司)

(1)CAD利用技術者試験小委員会(小委員長:竹原 司)
・試験の実施(6月と11月)
・合格者を対象としたスキルアップセミナーの実施
・指導者を対象とした試験対策講座の実施
・3級試験の開始に向けた準備活動

(2)パソコン財務会計主任者試験小委員会(小委員長:岡田 正幸)
・試験の実施(7月と2月)
・日商簿記検定(2級以上)取得者のパソコン財務会計主任者試験2級試験免除
・パソコン財務会計主任者試験および日商簿記検定合格者を対象とした合格者セミーの開催
・東京商工会議所会員企業への会計ソフト体験セミナー等の開催
・専門学校、大学(短大含む)、職業訓練校を対象とした認定会場への勧誘活動

10. CEATEC JAPAN 実行委員会 (委員長:林 晴美、副委員長:折登 泰樹・境野 直一)

当協会と(社)電子情報技術産業協会(JEITA)並びに通信機械工業会(CIAJ)の3団体が主催するCEATEC JAPAN 2002の全体企画・運営を実施する。
・コンファレンス企画
・特別企画展示コーナーの企画・運営
・アジア地区IT業界との交流


 

III.日本自転車振興会補助事業

 

1.事業名

平成14年度パーソナルコンピュータ用ソフトウェア産業の基盤確立に関する調査研究等補助事業

2.事業費総額

15,372,000円

3.補助金交付要望額

7,685,000円(補助率:1/2)

4.事業計画の内容と予算

「パソコンパッケージソフトウェアの市場動向に関する調査研究」
1)パッケージソフトウェアの市場動向の調査研究
パッケージソフトウェア全般に関する市場動向について、流通、製品供給の視点で調査し、現状を把握するとともに今後の方向性を推測する。なお、統計の連続性を尊重するために調査カテゴリーについては従来と大きな変更は行わないが、近年のパッケージソフトウェアの実態を的確に判断するため現在の市場全体の動向によっては現在のカテゴリーと調整をとりつつ新しいカテゴリーを加えていくことも検討する。
2)コンシューマユーザのパッケージソフトウェアに対する利用状況・要望の調査研究
幅広いカテゴリーに対し調査し、ユーザが望んでいる流通動向・製品供給形態等の現状を把握するとともに今後の方向性を推測する。
 (継続 今年度要望額15,372千円、補助率:1/2)


 

IV.その他の主な協会活動

 

    1. 日本貿易振興会(JETRO)等からの受託事業
    2. 違法コピー防止啓発活動、法人内ソフトウェア管理推進啓発活動
    3. AICTO(アジア情報技術産業団体-11カ国12団体)の会長国としてアジアのIT業界団体との交流とビジネスの発掘
    4. 海外企業・団体(韓国/KOITA、中国/天津市等)との交流
    5. 海外視察等の企画実施(COMDEX視察団他)
    6. 会員企業からの人事、労務管理、金融、広報等に関する相談対応窓口
    7. 行政の情報化に係る関係省庁、地方自治体等への協力
    8. PCコンシューマサポート連絡協議会(PC-SOS 業界6団体での活動)への参加
    9. オープンCADフォーマット評議会への協力
    10. 製品サポート・アライアンス(PSA)への協力
    11. 日本ユースウェア協会(JUA)への協力
    12. ITカスタマーサポートコンソーシアムへの協力
    13. 全国高等専門学校プログラミングコンテスト開催への協力
    14. デジタル時代の著作権協議会(CCD)への参加
    15. ビジネスサポートカンファレンス(BSC)の実施
    16. ロボットサロンへの協力
    17. 行政等からの入札参加に関する情報提供
    18. 会員企業調査の実施
    19. 事務局内ワーキンググループの設置
      会員コミュニケーション、ホームページ、事務局内ネットワーク、個人情報保護、CEATEC JAPAN等