一般社団法人コンピュータソフトウェア協会

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「愛と繁栄を実現する経営改革」営業のシナリオ

2019.12.01

CSAJ 監事 戦略経営コンサルタント 公認会計士 山田隆明

 経営戦略の三要素"何を売るか、どこに売るか、どうやって売るか"の三番目"どうやって売るか"にとって、「営業のシナリオ」がとりわけ重要です。
「営業のシナリオ」とは、受注をゴールと捉え、遡って受注するにはどういうアクションが必要か、さらに遡ってそのためには何が必要か、という受注までの”筋書”です。
「営業のシナリオ」が重要な理由は、見込客をゴールにまで取りこぼしなくかつ余計な手間を掛けずに導くものだからです。この意味で「営業の導線」と呼ぶ専門家もおられます。
シナリオがしっかりしていないと、顧客側をうまく受注まで誘導できず、せっかくのチャンスを途中で逃してしまいかねません。

 先日AIの展示会を見に行きました。
ほとんどの出展社は、一方的に自社の商品説明をしてきます。こちらの関心の有無もスキルレベルもお構いなしにです。
おそらく会社の上司が、「まずは来場者を当ブースに引き込め。次に商品説明をしろ。最後に名刺をもらえ」と指示を出しているのでしょう。
こうなると私もさっさとスキップしたくなり、分かってもいないのに「よく分かりました」などと言って名刺交換前に逃げ出します。他の来場客たちも同感ではないでしょうか。
こういう営業では、受注はおろか次のステップに進むこともできないでしょう。

 その中であのキーエンスは違いました。
同社の"データ分析ツール"の説明用パネルを見ていた私に、まず職種を確認してきました。
"経営コンサルタント"だと分かると、ひと言「コンサルティング活動のこういう場面でお役に立つと思いますよ」と勧めてきました。
そして、その場ではあえて詳しい商品説明はしないで、次のステップである”セミナー”に勧誘してきました。勧誘のトークも絶妙なもので、さらりとパンフレット裏面のセミナー開催欄を見せながら「商品説明はセミナーの場で詳しくいたしますので、ぜひお越しください」と。
こう言われて私も俄然セミナーに関心が湧きました。おそらく多くの人がそうではないでしょうか。
セミナーの後は、見込客リストに載せ、個別商談、受注へと進めるのでしょう。

 同社は、”受注←個別商談←見込客リスト←セミナー←展示会”とゴールから遡って何を成すべきかの「営業シナリオ」をしっかり準備し、ていねいに実践しているのです。
商品に関心がある人はセミナーに行きますし、ない人は行きません。
ですから「営業シナリオ」があれば、関心のある人を”取りこぼすことなく”次ステップに誘導できますし、逆に関心のない人には長時間かけて説明する”ムダ”がなくなります。
すなわち”過不足なく”着実にゴールに向け営業できる強力なツールになるのです。
このように「営業のシナリオ」は、”どうやって売るか”にとってたいへん重要なツールです。

(注)本コラムの内容は筆者個人の見解に基づいており、当協会の見解を示すものではありません。

筆者略歴

山田 隆明(やまだ たかあき)
わくわく経営株式会社 代表取締役
戦略経営コンサルタント 公認会計士

山田 隆明Twitter

 営業時代に「お客様のためなら泥にまみれることもいとわぬ営業マン」と称され、後に「何度も破綻寸前企業改革の修羅場をくぐり抜けた公認会計士」と呼ばれた、『社長様向け「経営改革コンサルタント」』。

「下積みの苦労」を重ね「痛み」の分かる「経営者の相談相手」として、「愛と繁栄を実現する経営改革請負人」とも。

 大手IT企業インテックにて10年間飛込み営業を、その後公認会計士試験に合格したものの最初は年齢制限の就職難に遭い苦労。
公認会計士・税理士・ITコーディネータとして25年間約80社の会計・税務・コンサルティング、および「社長様の経営相談」を。
 経営改革では、7件の"破綻寸前企業のソフトランディング改革"(会社整理によらず経営改善等により回復させた)の実績あり。
加えて、現在、上場企業2社、一般社団法人1法人、学校法人1法人の社外役員を務める。
令和元年、AIPA認定AI・IoTシニアコンサルタント資格取得、JDLAのG検定合格。

*詳しくは、https://www.wk2.consulting

◆専門分野

(経営計画) 中長期経営計画、短期経営計画、PDCA管理

(経営戦略)

◆対象業界・・・IT業界。とりわけ「AI,IoTを提供するベンダー」および「AI,IoTを利用・活用する企業」。「第四次産業革命版GAFAをわが国から輩出する」に微力ながら貢献すべく努めている。

URL : https://www.wk2.consulting/
E-mail : yamada.takaaki@wk2.consulting